環境リサイクル
Environmental
Refine
環境リサイクルとは
人々が暮らす生活の中から
資源を発掘し、
再生・回収をします
地球に残された資源は、無尽蔵ではありません。
資源を有効に活用し社会に還元すること、そしてこの貴重な資源を次の世代に残すことは、私達に課せられた大切な使命です。
1980年代、私達横浜金属は使用済の携帯電話という都市鉱山から、稀少金属の発掘に成功しました。
鉱山から採れる鉱脈資源には限りがありますが、『都市鉱山』には終わりはなく、無限の可能性を秘めています。
携帯電話リサイクル
携帯電話リサイクルの
技術を生んだきっかけは、
ふとした一言からでした
横浜金属が初めて通信端末から稀少資源の回収事業に着手したのは、1980年代の始め頃。 ある日、故 比嘉八郎(2代目社長)は、新聞の片隅にポケットベルが埋立て処分場に捨てられていることを報じる記事を見つけました。
電子基板の中に含まれる接点材料やチップ材料には貴金属が利用されている事は当時から知られており、当社でもそのチップ材や接点屑から貴金属の精製回収は実績が有りました。
ならば、完成品の端末にも、当然貴金属が含有されている筈・・・。
社長(2代目): 「これ?リサイクルできないかな?」
営業社員: 「精製できる最低含有率を下回っています。難しいですね。」
製造部員:「破砕・焼却して、精製対象重量に対する貴金属の含有品位を上げてみたらどうでしょう?」
社長(2代目): 「いや、だったらいっそ分解して基板だけにしてみるか・・・」
営業社員: 「すっ・・・直ぐに行ってサンプルを拾ってきます。」
当時としては、誰も思いもよらなかった画期的なプランでした。
ふと浮かんだ社長の独り言に、営業社員が持ち帰って来たサンプルの端末。
それは、横浜金属の技術者達の魂に熱い火を灯し、あくなき追求が始まった日でした。
そして現在、ポケットベルやPHSは携帯電話(スマートフォン)へと姿を変え、その加入者数及び排出・廃棄される端末の数は年々増加しています。
弊社の長年の取組みが実を結び、TV、新聞や一般雑誌等の各メディアからも数多くの取材を頂き、「横浜金属が取組む、携帯電話リサイクルと循環型社会の形成」は広く世間に知られる所となりました。 しかし、貴金属の抽出だけを考える採算優先型のリサイクルでは、世の中の需要に応えられなくなってきました。我々はこの道のパイオニアとして、さらにもう一歩進んだ回収技術の向上を目指します。
横浜金属の挑戦は、これからも続きます。
携帯電話解体後の再生原料
解体後に出来上がる再生原料。素材別に分別する事で、資源回収率が高まり、再び資源として蘇ります。
- プラスチック筐体
(再生樹脂) - ボタン部分合成樹脂
(再生樹脂) - 液晶
(貴金属・レアメタル) - スピーカー
(鉄・銅等) - 振動モーター
(鉄・銅等) - 制御基板
(金・銀・銅) - フィルム基盤(ボタン部)
(金・銀・銅)
より地球環境に優しい
処理を目指して、
手分解により完全解体・
完全リサイクルに辿り着きました
横浜金属では、リサイクルの方法を、「破砕・焼却処理」から「手解体・分別処理」に切り替えました。リサイクルのコストを優先させた場合、端末を原形のまま破砕処理する方が優れています。しかし、破砕処理の場合、端末を構成する約40%に該当するプラスチック樹脂は、リサイクルされることなく資源としての使命を終えてしまいます。また破砕後に発生するシュレッダーダストや粉塵もリサイクルを妨げます。
一台一台を手解体し、しっかりと品目毎に分別を行う処理に切り替えたことで、貴金属の回収精製率が大幅に向上しました。更には貴金属以外の資源が再生されるようになり、リサイクル率が大きく向上。またシュレッダーダスト等の残渣廃棄物の発生が抑制されます。
手分解による完全解体により、私達が目指した資源の有効利用と循環型リサイクルの育成というテーマと合致した完全リサイクルが可能になったのです。
携帯電話の
処理方法について
手解体 (手解体・分別による処理方法)
・リサイクル率が高い
・貴金属精製率向上
・貴金属以外もリサイクル可
・残渣/廃棄物の発生抑制
・解体を通じて、社会貢献
粉砕処理 (粉砕機を利用した処理方法)
・リサイクル率が低い
(約55%~60%)
・プラスチック樹脂の再生が困難
・残渣/廃棄物が残る
(環境負荷が大きい)
サンプル端末の
リサイクル率の比較
サンプル端末が1t処理された場合の比較
内容 | 1台あたり重量 | 1tあたり重量 |
---|---|---|
基盤 | 0.018kg | 163.6kg |
液晶 | 0.017kg | 154.5kg |
スピーカー(銅材) | 0.030kg | 272.7kg |
振動モーター(銅材) | 0.001kg | 9.1kg |
螺子 | 0.001kg | 9.1kg |
プラスチック (ラバー) |
0.004kg | 36.4kg |
ABS筐体 | 0.039kg | 354.5kg |
産廃物 | 0.000kg | 0.0kg |
合計 | 0.110kg | 1,000.0kg |
電子機器リサイクル
私達は、人々が暮らす
都市の中や生活の中から、
稀少資源を発掘しています
Ecotown by
YOKOHAMA METAL
横浜金属商事は稀少資源を発掘し回収する会社です。私達はこれらの原料ソースを探す時、人々が暮らす都市の中や生活の中を見渡します。意外でしょうか?
実は、私達が普段の仕事や生活で使っている電子機器(パソコンや携帯電話など)には、金や銀をはじめとする稀少資源が含まれているのです。これらの使われなくなった電子機器が、リサイクルによって貴金属を回収できることから、鉱山からの金の採掘になぞらえて、『都市鉱山』とよばれます。 当社は創業より、人々が暮らす生活の中に眠る資源から貴金属や稀少資源のリサイクルに努めてきました。私達はこれからも、積極的にリサイクル資源を開拓し、リサイクルを通じて社会に資源を還元し続けます。
お取り扱い可能な
機器について
現在、私達がリサイクルする都市鉱山の鉱脈、お取扱い品目は多岐に渡ります。 ある時は、製造メーカー様の製造工程から発生した鉄、非鉄、プラスチック屑などを回収し再生し、またある時には、移転されるオフィスからパソコン機器や椅子・机の運び出しと再生処理の依頼を受けます。また、設備・建設工事の現場で不要となった設備機器、アンテナやフェンス等の鉄材、ケーブル等も回収しています。人々の暮らしの中の様々なところに資源はたくさん埋もれており、それを日夜掘り出して、回収し、再生処理し、再び資源を蘇らせることが私達の仕事なのです。私達は、ご不要になられたパソコン1台からの処理も喜んで承ります。身の回りにご不要な資源等がございましたら、是非、当社にお声掛けください。
お取扱い品目一例
- 情報機器類(パソコン、ノートパソコン、サーバー等)
- 装置、機器類(モデム装置、ルーター、ネットワークハブ、配線類、外付ハードディスク等)
- その他機器(プリンタ、コピー機、CRTモニタ、液晶モニタ等)
- オフィス用品(机・椅子・ロッカー等)、厨房什器
- 工業用機器(完成品、半完成品屑、設備機器、電子機器、工作物)
- 通信インフラ設備(鉄塔、無線・交換機、各種装置類、配管)
- リサイクル再生原料(バッテリ、プラスチック、鉄、アルミ、銅、各種合金等)
- 産業廃棄物の中間処分、収集運搬
- ※上記のリサイクル対象物については、品質、形状、素材構成、数量などにより有償資材(弊社が買取)と逆有償資材(処理費をご請求)とがございます。詳しいお取引条件は、弊社営業担当までお問い合わせください。
- ※上記以外の機器、原料についても幅広くお取扱いをしリサイクルを致しております。お問い合わせください。
リサイクルの工程について
当社のリサイクルの特徴である、手解体によるリサイクルで、パソコンがどの様に再生されていくのかご案内いたします。
01.受入れ
不要となったパソコンや周辺機器は、横浜金属グループが全国に展開する集荷ヤード、解体工場へと運ばれます。
02.仕分け
回収された機器がリサイクル工程ごとに分類されます。
03.解体ラインによる解体・分別工程
解体ラインでは、手作業により解体処理が行われます。パソコンの筐体を開け、マザーボード、CPU、メモリ、ドライブ装置、ケーブルを外し、鉄やプラスチックの外装部品を外します。(一次処理)
ついで、ドライブ装置を処理し、マテリアル原料へとリサイクルします。(二次処理)
04.リサイクル後の原料(一例)
リサイクル後、徹底した選別により、回収目的のマテリアル(素材)ごとに分類します。
05.再資源化
解体後に徹底した仕分けと分別を実行することにより、これらのマテリアル原料は再び金、銀、パラジウム、鉄、銅、アルミの製品へと生まれ変わります。
例)情報機器からの資源再生プロセス
全国の官公庁様、 企業様とのお取引
全国の自治体様、企業様から
資源を回収するのが
私たちの仕事です
私たち環境リサイクル部門では北は北海道、南は九州・沖縄まで全国に自社回収網を整備し、様々な資源を回収しています。
現在、日本全国各地の自治体様や企業様から数多くのお取引を頂いており、2020年度、私たち再生処理した資源は6,215トン、当社独自の技術と丁寧な解体・選別・処理作業を経て、貴金属などの希少な資源を再び社会に還元致しました。
例)
・県庁のネットワークサーバー撤去工事案件
・学校や病院の情報端末の撤去、個人情報消去
・市役所窓口のパソコン端末の搬出撤去、データ消去
・浄水場から排出される上水試験の廃液残渣(塩化銀)
・リサイクル施設で選別された電子機器
・焼却施設の残渣
などなど普段の生活の中で使われている様々なものを回収し、再び資源として蘇らせることが私たちの仕事です。
また、当社の特徴は回収から解体、分別、中間処理、貴金属の精製分析まで一貫して当グループで行うこと、このやり方はトレーサビリティ性やセキュリティ性が高く、正確な分析力と高品質、安心、安全な処理を以て自治体様や 企業様が求めるニーズに確実にお応えしてまいります。
具体的に扱っている商品
情報セキュリティ対策
近年、情報通信機器の高機能化やネットワークの普及、ハードディスクの大容量化などに伴い、これらの機器を廃棄しリサイクルを委託する際に、情報の消去や漏洩対策が求められる様になりました。
解体処理によるリサイクルは、そのマテリアル化の過程で情報記憶領域の破壊の役割も兼ねます。解体リサイクルは地球に優しく、同時にセキュリティ対策としても有効で安心な処理工程でもあるのです。
セキュリティ処理の一例
(Q&A)方式
- Q1
- 個人で使っていた携帯電話をリサイクルしたいのですが、セキュリティ対策ってどうなっているの?
- A1
- 携帯電話のセキュリティ対策について
ユーザー様にとって不要となりました携帯電話は、多くの場合、廃棄時にショップ様にて穿孔処理が行われております。
更に、横浜金属商事の場合は、ご契約いただいているショップ様からお預かりした携帯電話端末は、入荷時に一台一台検品チェック(外部メディアの抜き忘れ、未穿孔の端末かどうか)を実施しております。
万が一、検品の際に穿孔されてない廃棄端末があった場合には、その場で直ちに穿孔機により穿孔破壊処理を行っております。どうかご安心のうえ、携帯電話リサイクルにご協力ください。
- Q2
- 顧客管理等の業務で使っていたパソコンの処理をお願いする際、廃棄時に確実に消去された事を確認したいのですが、大丈夫ですか?
- A2
- 弊社では、ご希望のお客様には情報記憶媒体(ハードディスク)を物理的に穿孔破壊する処理をオプションとしてお受けしております。また処理後に処理完了を書面にて報告させていただくサービスもございます。詳しくは弊社までお問い合わせください。
- Q3
- 動かないパソコンや ハードディスクが壊れたパソコンでも、 リサイクルできますか?また自分で 壊してから持って行きたいのですが。
- A3
- はい、問題ありません。パソコン本体の起動やハードディスクの動・不動を問わず、お取扱いをいたします。当社はリサイクル後のマテリアル資源の価値(鉄、アルミ、銅、プラスチック等)により、お取引条件をご提示致しております。 お客様によってはご自身でハードディスクの消去や物理的な破壊処理を行ってから当社に廃棄をお任せされる方もいらっしゃいますので、どうぞご安心ください。